あのカポーが帰ってきた!――『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』

ガイ・リッチー版ホームズの第二弾「シャドウゲーム」では、前作で予告されファンが待ちに待っていた「宿敵との対決」を描いている。

宿敵って、あのモリアーティ教授のことでしょって、は?え、だれそれ?
ホームズの宿敵、もちろんそれはメアリー・モースタン、その人に決まっているではないか。
誰って、前作「シャーロック・ホームズ」に登場したホームズからワトソンを奪った婚約者じゃないか。
ポカーンとしてるけどもしかしてあなた、この映画の「裏の戦い」=シャドウゲームを見過ごしてしまったのだろうか?
前作においてワトソンを宿敵メアリーに奪われたホームズは、今作にてワトソンの結婚式の付添人という屈辱的な役回りを押し付けられる(ワトソンとメアリーが祝福をうける片隅で寂しくたたずむ彼の哀愁!)。しかし、ワトソンがハネムーンに旅立つそのとき、彼に命の危険が迫っていることに気づき、旅の途上に乱入。どさくさに紛れて、ついにメアリーから彼の奪還に成功するのだ!「別れても好きな人」を歌わんばかりの彼の執念。かくして、本作はそんな二人の危険な「ハネムーン」へと移行する。

前作の興行的な成功(と“その方面の人々”の熱烈な支持が届いたかどうかはわからないが)を受け、今作「シャドウゲーム」ではホームズ&ワトソンのカップルが、さらなる際どいシーンを、これでもかと見せつけてくる。
特に、別にそんな格好しなくてもあれはできるのにあれをしてあれするあのシーンだとか、絶対にそんなことしなくてもいいのにあれをしながらあれをするあのシーンだとか、観てない人には意味がさっぱりわからないだろうが、観たらわかる。そんなファン垂涎のサービスカットが半ば強引に、これでもかとばかりに詰め込まれている。募る想いを押さえきれなくなったホームズの思わせぶりな熱い口説き文句も見逃せない。
はたして、ホームズとワトソンの仲に進展はあるのか?こうご期待!


あ、どうもその途中で天才数学者なる犯罪者と対決するそうです。そっちもこうご期待!

(今田祐介)