ミスト

『ミスト』(フランク・ダラボン/2007)

雨の日こそ気分を上げるために明るい映画を見よう！！子供のころ、私は外で遊べない残念な天気の日に限ってジブリやディズニーなど幸せなアニメーションを鑑賞していた。しかし最近はこうも考えるようになったのだ。鬱々とした空気を利用して、鬱々とした映画を見るのも面白いんじゃないだろうかと。-―そう、例えば暗い雰囲気を醸し出すこってこてのホラーとか。
『ミスト』は2007年に発表されたアメリカ映画。原因不明の深い霧に覆われた田舎町を舞台としたホラーである。霧の中にはどうやら何か得体のしれない怪物がいるらしく、外に出たら死んでしまう。スーパーマーケットに閉じ込められた人々が次第に狂気に落ちていく。
「何かわからないもの」におびえるというのは、どちらかというと日本ホラーのお家芸のようにも感じる。この映画は言うならば「和風洋ものホラー」であろうか。救いようのないバッドエンドもどこか日本的。その後味の悪さをたっぷり味わうには、やっぱりすっきりしない天気のほうがおすすめ。霧雨が降る日にカーテンを閉めてみるのがベストかもしれない。(E.M)

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