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ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945

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考えてみれば、裸というのは不思議なものだ。どうせみんなたいしたものがついているわけではないし、似たり寄ったりなのにそれでも隠す。わいせつ物を陳列するってどうなのよ的な法律上の問題もあるが、第一にはやはり「裸は恥ずかしい」から隠すのだ。そし…

ワシントン・ナショナルギャラリー展 

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うかうかしているうちに終了間近になってしまった新国立美術館の「ワシントン・ナショナルギャラリー展」に足を運び気づいたことがある。ロートレックはフランス版の写楽かもしれない。というのも、ふたりは共通の言葉によって評価されることが多い。「戯画…

パウル・クレー おわらないアトリエ

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東京国立近代美術館/2011年5月31日-7月31日雨の日は家にこもらず「芸術の秋」ならぬ「芸術の雨」なんていうのはいかがだろうか。美術館側もそれを期待してなのか6月に一斉に展示替えが行われ、足を運ぶ価値のありそうな企画展が目白押しなのだ。国立新美術…

松林図屏風

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『松林図屏風』(長谷川等伯/東京国立博物館)日本人には適度な湿度が不可欠だという。これは呼吸器官の形状に由来するらしく、乾燥した地域に住む人々とは異なるらしい。湿度は雨と深く関係する。そのためか、日本画には雨や霧が描かれたものが多くある。 長…

シュルレアリスム展 —パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品によるー

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ダリやマグリットらの絵画作品がまず思い浮かびやすいシュルレアリスムだが、その媒体は絵画や彫刻だけでなく、詩、小説、写真、映画、パフォーマンスetc…と、媒体も多種なうえ、表現技法も多彩だ。なかでもデペイズマンという技法が面白い。デペイズマン(dé…