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裸心 ─なぜ彼女たちはAV女優という生き方を選んだのか?─

裸心 なぜ彼女たちはAV女優という生き方を選んだのか?作者: 黒羽幸宏出版社/メーカー: 集英社発売日: 2011/05/23メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 444回この商品を含むブログ (15件) を見る 男性誌でのAV女優のインタビューといえば、「オナニーは週何回…

シルバー世代の性愛学

シルバー世代の性愛学 (ベスト新書)作者: 団鬼六出版社/メーカー: ベストセラーズ発売日: 2010/06/09メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログ (1件) を見る 団鬼六といえば、官能小説を普段読まない人でさえ名前だけは知っているというSM官能小説…

読むものを切り刻む言葉の凶器――大里俊晴『ガセネタの荒野』

砕けたガラス片ののように、ことばたちが突き刺さってくる。ぎざぎざにとんがった、ことばの凶器たちにすっかりやられ、正直もうレビューする元気もない。しかし、なんとか言葉にしよう。 本書はタイトルと同名のバンド、「ガセネタの荒野」の活動の記録だ。…

新宿にログインしました。

インターネットのサイトにアクセスする際、アカウントを取得しなければならない場合があります。でも最近考えるんですよ、現実の世界においてもどこか馴染みがない場所に行くためにはアカウントが必要なんじゃないかって。特におしゃれな都会なんかはそれが…

父性の誕生

現在、「○○系男子/女子」という言葉が世間で大量に作られ消費されている。この「○○系」造語のブームのきっかけとなったのはやはり「草食系男子」ではないだろうか。恋愛に消極的で、あまり男らしくない男性(世間一般的に言われる「男子」世代だけではなく20~…

ヒミズ

『ヒミズ』(古谷実/2001-2003)雨ネタもそろそろ尽きてきたところで、本当に困ってペラペラめくってみたこの『ヒミズ』に雨降りの箇所を偶然見つけたのでレビューする。のだが、うっかり重大なことを忘れていた。雨に関係あろうとなかろうと、この作品は読ん…

ネトゲ廃人

『ネトゲ廃人』(芦崎治/2009)雨の日には部屋にこもってゲームという選択肢もあるが、本書が教えるのはネットオンラインゲーム、通称ネトゲに骨の髄までどっぷりはまってしまうことの恐怖だ。最初は趣味として楽しんでいたはずのネトゲが、徐々にその人の体と…

ミッドナイトコール

『ミッドナイトコール』(田口ランディ/PHP研究所/2000)雨の日は何となく寂しい。 気温が下がるからだろうか、空が陰り街の色が暗くなるからだろうか、それとも単純にひとりで過ごすことが多くなるからだろうか――。 携帯電話が普及した今、その場にいない人と…

つながり進化論

mixiやTwitterの爆発的な普及によって、人と人との「つながり」が変わろうとしている。本書は、つながりのメディアを現在のみならず過去にまで振り返って考察する一冊。構成は三部に分かれ、第一部でコミュニケーションメディアを技術史的に振り返り、第二部…

カツラーの妻(おんな)たち

カツラをつけるということ――それは頭髪がさみしくなった男、いわゆる「キテしまった男」にとって人生の一大事だ。その名もずばり『カツラーの秘密 』にて、スポーツライターとカツラー(カツラをつける人)という二足のわらじをカミングアウトした著者小林は…

苦役列車

近代日本文学において作家たちは「情けない私」を私小説という形で発表してきた。有名な作品を挙げるとするとやはり田山花袋の『蒲団』であろうか。過去の文豪たちは女にすがりつき名誉にすがりつき、醜態をさらしながら世に名作を送り出してきた。――では現…